底地は、借地人の権利がとても強く自由な運用が難しいといわれています。
そのため、一般的な不動産と比べた場合の売却は困難になります。
しかし、将来の将来の事を考えると「いつまでも残しているわけにはいかないので売却したい」と考え、誰に売るのが一番良いか悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、今回底地買取会社の社長が「誰に売れば底地が高く売れるか」について解説いたします。
著者情報
株式会社ドリームプランニング 代表取締役 高橋 樹人
著者が経営する「株式会社ドリームプランニング」は、日本全国の底地・借地などの特殊な不動産を専門的に扱っており、これまでも多数の相談を頂いてまいりました。
大変ありがたい事に日本全国から不動産のご相談を頂いており、1億円位までの不動産であれば最短2日で買取りさせていただくことも可能です。
ご売却にお困りの不動産がございましたら、こちらからお気軽にご相談くださいませ。
1.底地を高値で買取してもらう方法
底地を売るには以下の3パターンがあります。
- 借地人に売却
- 買取業者に売却
- 借地と一緒に第三者に売却
「等価交換」など少し特殊な方法もありますが、本項では売却することに焦点をあて、売却する方法について解説してまいります。
底地買取相場は、買い手により大きく変わることはある程度把握している人は多いかと思われますが、様々な諸条件で変動しやすい性質があり、誰に底地を買取して貰うのかで価格が左右します。
また、売却する方法によってメリット、デメリットなどもありますので、その辺りについても解説いたします。
1-1.底地を借地権者に売却する方法
底地を売却する相手としてまず考えられるのは借地権者に売却することです。
「長年付き合いのある借地権者に土地を売却するというのも気が引ける」という地主さんも多く、借地権者の人数が多いと交渉が面倒になるというデメリットもあります。
また、底地は境界確定をしていないことが多く、借地権者の認識している借地の範囲と、地主が認識している借地の範囲、底地自体の筆界が異なることなども多く、境界確定を巡ってトラブルになるケースもあります。
当社のような底地買取を専門としている会社でも、こういった境界トラブルに巻き込まれてしまうこともあるので、特に一般に方が売買する際には注意が必要です。
メリットとしては、売却価格が一番高くなる可能性が高い事です。
➤ メリットー高く売れる可能性がある
➤ デメリットー直接買ってもらうのに気が引ける。境界トラブルなどが起こる可能性がある。相手によってはローンが組めない
1-2.底地を買取業者に売却する方法
底地を買取業者に売却する方法の最大のメリットは、「トラブルに巻き込まれる心配がない」ことです。
当サイトURUHOMEを運営するドリームプランニングなどの底地買取の専門業者の場合、「契約不適合責任免責」といって、底地を売却した際に地中埋設物などが発見された場合でも、撤去する責任などを負う必要はありません。また、境界トラブルなどの心配も不要です。
デメリットとしては、借地人に底地を買ってもらう方法などより、少し安くなってしまうことなどです。
URUHOMEでは、他の買取業者で断られた物件や、価格で折り合いがつかなかった物件も良くお買取りさせていただいております。
買取業者に売却したい場合、地主様のご要望する金額で買い取らせていただけるよう精一杯頑張りますので、一度当サイトURUHOMEまでご相談くださいませ。
➤ メリットートラブルに巻き込まれる心配がない。契約不適合責任免責
➤ デメリットー少し安くなる可能性がある
1-3.底地と借地権を同時売買する方法
借地権者と地主さんが親戚などの場合、底地と借地権を同時売買することが多くあります。
同時売買するのは、他にも地主様と借地権者が強い信頼関係で結ばれているときで、この場合は所有権になるため、所有権としての相場価格で売却できるのがメリットです。
しかし、デメリットとしては、底地と借地権の価格割合をどうするかで揉めることが多いことです。
地主としては土地として貸している側なので、自分の方が多くもらうべきと考え、借地権者も相続税路線価から借地権の方が価値があると考える場合、価格に折り合いがつかなくなります。
➤ メリット―高く売れる可能性がある
➤ デメリットー地主さんと借地人に強い信頼関係が必要。金額でもめることが多い
2.底地を一番高値で買取してくれるのは誰?
- 2-1.底地の売却相場について
- 2-2.底地は誰に売るのが一番高く売れるか?
2-1.底地の売却相場について
底地を売る場合、借地人に売る場合の価格は借地権割合、底地割合や地代、各種承諾料の取り決め、借地権の残存期間などによっても異なります。
底地を売却する際の価格の決め方は、相続税路線価を元に計算することが多く、例えば100㎡の土地で底地割合が30%、前面道路の路線価が44万円/㎡の場合
底地価格は1320万円=100㎡×44万円/㎡×0.3
というのが借地権者に売却する場合でも、買取業者に売却する場合でも一般的な考え方になります。
あくまで一般的な考え方ということなので、ここから先ほどご説明した地代や各種承諾料、借地の残存期間、立地などによっても変わってくるという事になります。
ここでは、売却方法と相場についてそれぞれ解説いたします。
2-1-1.底地を借地権者に売却した際の相場
➤ 更地価格(所有権の時価)の1~5割程度
借地権者に売却する際の底地価格の決め方は、前述したように相続税路線価を元に決めることが多く、路線価を元に計算した底地の価格より高くなることも低くなることもあります。
借地権者に底地を売却するのが一番高く売れる可能性が高いのですが、必ずしもそうとは言えません。
借地権者の経済的事情などにより買い取れないことも多く、1992年の借地借家法成立以前に契約された旧法借地の場合、借地人保護の性質が強いため、よほどの事情がないと借地人は住み続けることができます。
そのため、借地権者としてはわざわざ底地を買い取るよりは、地代を支払い続けた方が金銭面だけ考えると良いことも多いのです。
このような借地権者の中には戦後に決めた地代から一切値上げに応じず、一切の承諾料に対する支払いも拒否する方も少なくありません。
底地を売却するときの価格はあくまで双方の合意によって決められるので、このような借地権者の場合は路線価を元に計算した底地価格の半分以下でも買えないことがあるため、かなり幅のある相場となっております。
2-1-2.底地の買取業者に売却する場合の相場
➤ 更地価格(所有権の場合の時価)の1~4割程度
底地買取業者に買い取ってもらう際の底地価格も相続税路線価を元に決めることが多く、借地権者に売却するより、少し価格が安くなる傾向にありますが、必ずしも安くなるという訳ではありません。
例えば建物が老朽化しており、借地権者も高齢の場合、借地権を売却して施設に入りたいと考えている方も居ますし、そこまで高齢でなくとも10年後、20年後に借地も売却に出す可能性を感じた場合、長期的な視点から借地権者より高い価格で買取業者が購入することもあります。
このように底地の買取業者の場合、一般的には底地を購入して、所有権化できる可能性や、所有権となった時に幾らで売却できるかということを考えたうえで買取価格を決めることになります。
当サイトURUHOMEを運営するドリームプランニングでは、他社様で断られた底地の買い取り実績も多く、東京・神奈川の全域で底地の買取をさせていただいております。
お困りの底地がございましたら、こちらからお気軽にご相談くださいませ。
2-1-3.底地と借地権を同時売買するときの相場
➤ 更地価格(所有権の時価)の2~5割程度
底地と借地権の同時売買というのは、前述したように基本的に親戚同士など地主と借地権者の間に信頼関係が出来ている場合に多い取引で、あまり多くありません。
底地と借地を同時に売却すると所有権になるのはお分かりだと思いますが、売却価格の配分は、土地価格を周辺の取引事例などを元に更地価格を算出、原価法から建物の価格を計算したうえで、土地価格を借地権割合、底地割合を元に借地権価格と底地価格に按分する方法が多くとられます。
例えば、5500万円で売買された不動産が、周辺事例から土地5000万円、建物の価格が500万円とした場合、借地権割合7割、底地割合が3割の場合、借地人が4000万円(5000万円×0.7+500万円)、地主が1500万円(5000万円×0.3)という形で売却金額が配分されます。
ただ、これはあくまで理論上の計算で、更新時期や借地の利用状況などにより、地主に更地価格の5割程度配分されることもあります。
2-2.底地は誰に売るのが一番高く売れるか?
底地を少しでも高い値段で売却を考える人は多いわけですが、最も高く売れる可能性があるのは前項で記載した通り、借地人に買っていただくか、底地と借地を同時に売却する方法です。
底地の売却価格まとめ
- 借地人に売却 【所有権価格の1~5割程度】
- 業者に売却 【所有権価格の1~4割程度】
- 底地と借地を同時に売却 【所有権価格は2割~5割程度】
2-2-1.底地と借地を同時に売却する理由は金額だけではない!
他の理由は、土地および建物の所有権が同じになるというメリットがあるわけです。
借地権が消滅し、所有権となる事でその後の運用や売却がスムーズにできるようになるなど利便性が高くなります。
2-2-2.底地と借地を同時に売却する際に気を付ける事
底地を売買する交渉を借地人とした後で業者に売ろうとすると、借地人が借地権の売買の応じなかったため、所有権化の難しい土地という事で買い取り業者が買取に応じない若しくは、買取価格がかなり安くなってしまうという事も多々あります。
特に注意が必要なのが、1筆の底地を数名の借地人に土地を賃借しているケースで「どのように分筆するか」「誰から交渉していくか」「底地を売るか、底地と借地権を同時に売却するか」という事を建築基準法などの関連法規を考えながら慎重に交渉しないと大損をしてしまう事になります。
3.底地の高値買取業者に売ったほうが得な事も多い?!
3-1.借地人が底地を買えるとは限らない
なお、借地人に買取して貰う場合の価格は、双方が納得できる金額であれば問題はないわけですが、必ずしも借地人が希望の金額で応じて貰えるとは限りません。
旧法借地の場合、借地人は法律で保護されていると考えられており、昔からの安い地代で住み続けられるのでわざわざ底地を買う必要はないと考えている借地人は多いのが現実です。
3-2.借地人と交渉をした後、底地を買取り業者に売るのは難しい
また、前述したように底地を売買する交渉を借地人とした後で業者に売ろうとすると、買い取り業者が買取に応じない若しくは、買取価格がかなり安くなってしまうという事があります。
この為、借地人と人間関係が上手く出来ている場合以外、借地人に直接底地の買取を打診する事は必ずしもおススメ出来る事ではありません。
1筆の土地上に複数名の借地人がいる地主で、交渉の順番と分筆の仕方を間違えたため、利用価値の無い再建築出来ない底地だけが残ってしまったため売るにも売れないという方は結構いますのでお気を付けください。
3-3.底地を買取業者に買い取って貰った方が良い事も多い
ですので、余程交渉に慣れている地主さんでなければ、1筆の土地上に複数名の借地人がいる場合は買い取り業者に買い取って貰った方が良いと思います。
また、権利ばかり主張してくる借地人の場合も直接交渉する事はおススメ出来ません。
皆が善良で話が分かる借地人なら良いのですが、そうでない人もいらっしゃる為悩まれている方は専門の業者に相談してみましょう。
4.底地を高値売却できず悩んでいる時は
底地の売却についても、借地人さんに売却するのが一番良い方法とは言えないことが分かってきました。
そして、業者買取りであれば、トラブルなく場合によっては借地人さんに売却するより高い価格で売れることもご説明してまいりました。
しかし、それを分かった上で、どの業者に買い取ってもらうのが良いかとか悩みませんか?
「問い合わせをしたらしつこくされそう」「安く買いたたかれたくない」
など、様々なご不安があるのではないでしょうか?
そんな時は当サイトURUHOMEを運営するドリームプランニングにご相談くださいませ。
ドリームプランニングは、2005年の創業以来、年間300件程度の底地買取相談を受けており、様々な底地の買取をしてまいりました。
「裁判で長年揉めてしまっている底地」「再建築不可物件の底地」など、様々な物件の買取をさせて頂いております。
ですので、東京・神奈川の底地の売却をお考えの際は、底地売買を専門としているドリームプランニングへご相談くださいませ。