株式会社ドリームプランニング(神奈川県横浜市中区/代表取締役:髙橋樹人)が運営する不動産のお悩み解決サイトURUHOME(ウルホーム)では、日本の社会問題に興味関心を持つ方(有効回答数:250名)を対象にアンケート調査を実施しました。

今回は「空き家対策の関連法律」「所有者不明土地」について、独自調査の結果を発表します

【データの引用・転載についてお願い】

本リリースの調査結果・画像をご利用いただく際は、アンケート結果を公開しているURUHOME(ウルホーム)のURL( https://uruhome.net/vacant-house-unknown/)へのリンク設置をお願い致します。
弊社への掲載許可は不要です。

【調査概要】

〇調査対象-「日本の社会問題に興味・関心を持っている方」
〇有効回答-250名
〇調査主体-株式会社ドリームプランニング
〇調査方法-インターネットによるアンケート調査
〇調査期間-2024年6月24日~6月25日

  1. 空き家対策の法律、いくつ知ってますか?
  2. 【クイズ】日本の所有者不明土地(2016年時点)はどのくらい?
  3. 【クイズ】今後、所有者不明土地(2040年時点)はどこまで増える?
  4. まとめ

1.空き家対策の法律、いくつ知ってますか?

空き家対策の法律幾つ知ってますか?
1位:全て知らない 139/250名(55.6%)
2位:空き家対策特別措置法 87/250名(34.8%)
3位:不動産登記法改正 30/250名(12.0%)
4位:民法改正 17/250名(6.8%)
5位:所有者不明土地法 15/250名(6.0%)
6位:相続土地国庫帰属法 13/250名(5.2%)
その他 5/250名(2.0%)
n=250(回答数306。複数回答可)
空き家対策の法律幾つ知ってますか?(n=250 回答数306・複数回答可)

過半数が「全て知らない」

空き家対策に関する法律について調査したところ、最多回答が「全て知らない」の過半数でした。

<1位・全て知らないコメント>

「すべて知らないですが、相続したら早く登記をしないといけなくなったと聞いたことがあるような気がします。(30代・女性)」

「空き家でおいておくより、無償でも貸し出せば、町が多少は繁栄すると思う。(50代・男性)」

「空き家対策についての話が問題になっていることは知っていたが、法改正など詳しいことを調べたことはなかった(50代・女性)」

「空き家を持っていないので、興味がないため、政策の有効性などがわからない(50代・男性)」

「詳しくは知らないが、考えなければならない事だと思う。(60代・女性)」

「1つも知らなくて非常識だなと恥ずかしくなった(20代・男性)」

「確実に知っているものはないが、空き家対策特別措置法はもしかしたら聞いたことあるかもしれない(40代・男性)」

「空き家対策でこれだけ法制定・法改正があることに驚きました。(30代・男性)」

「空き家対策についてなんらかの政策がなされていることは、ふわっとイメージがあるが、具体的な内容がわからないです。(50代・女性)」

「聞いたことはあるが、内容については全く知らないです。ニュースでゴミ屋敷のような家を、強制執行で行政が取り壊すなどの映像を見たことがあります。(50代・女性)」

何となく社会問題となっていて、一部ニュースなどで見聞きするから空き家問題の存在は知っていても、それに関する法律までは知らない方が多いでしょう。

やはり問題が身近にならない限り、法律にまで興味を持つことは少ないようです。

空き家対策特別措置法とは?

<2位・空き家対策特別措置法コメント>

「持ち主の確認出来ない空き家に倒壊の危険がある場合、取り壊しなどを代執行できることを規定したもの(50代・男性)」

「空き家を放置したままでは、固定資産税の減税が受けられなくなってしまうので、空き家を管理するように促す改正になっていると評価している(30代・男性)」

「空き家対策特別措置法、倒壊のおそれがあったり、管理されていないと判断された空き屋に対して、行政が敷地内に立ち入り検査を行う事ができ、改善がされない場合は罰金が科せられる。また、所有者に変わって行政が改善措置を行う事ができる。(50代・女性)」

「特定空き家に指定されるとペナルティがある(30代・女性)」

「空き家対策措置法が行使され、撤去された家を何軒か見たが、倒壊しかけて危険な状況だったので安心した。大変有効な法律だと思う。(40代・女性)」

管理が不十分なために周囲に悪影響を及ぼしている空き家を「特定空き家」「管理不全空き家」などに指定し、改善指導に従わない場合は行政代執行できる制度です。

またコメントにあるように、指導を受け、勧告に従わない場合、固定資産税が最大6倍になります。
ニュース等でゴミ屋敷が解体されるなどの映像を見た方は多いのではないでしょうか。

不動産登記法の改正とは?

<3位・不動産登記法コメント>

「不動産登記法が改正されて2024年4月から相続登記が義務化されました。これは所有者不明の土地や空き家の社会問題を解決することが目的です。相続した不動産を3年以内に登記しないと罰則が科されることになり、空き家対策にはかなり有効ではないかと考えています。(40代・男性)」

「相続登記が義務となり、亡くなった方の名義のまま住んでいることを避けるようになった。(50代・女性)」

「相続した不動産の登記義務化、違反した場合の罰則規定(過料)(50代・男性)」

「……不動産登記法は相続から3年以内に名義変更を義務化するように改正(50代・男性)」

「法律改正に促されて、父名義の土地を今年相続手続しました。(50代・女性)」

これまで不動産を相続しても、登記が義務づけられておらず、所有者が分からない状態でした。
亡くなった方からは税金をとれないため、不動産登記法の改正によって相続登記を義務化して納税者を明らかにする意図があります。

コメントにもある通り、相続から3年以内に登記しないと過料に処せられることがあるので注意しましょう。

民法の改正とは?

<4位・民法コメント>

「これからの日本の社会課題として空き家対策は非常に重要。(50代・男性)」

「名前は知っているけど、具体的な内容はわからない。空き家問題は今後厳しくなると思われる。(40代・男性)」

「放置されている空き家をなんとかしようとしているのは伝わる法律。(40代・女性)」

「よりよくなったら嬉しいです。(30代・男性)」

「離婚後の再婚禁止100日ルールがなくなったことでしょうか。それでよいのではないかと思います。(40代・男性)」

コメントを見ると、理解が充分ではない方も少なくない印象を受けました。

空き家対策としての民法改正は以下のようなものがあります。

(1)土地建物に特化した財産管理制度の創設(裁判所が管理命令を発令し、不動産の管理人を選任)
(2)共有制度の見直し(裁判所の関与の元、不明な共有者の共有持分を取得して不動産の共有関係を解消する仕組み)
(3)相隣関係規定の見直し(ライフラインを自己の土地に引き込むための導管等の設備を他人の土地に設置する権利を明確化
(4)越境した竹木の伐採、などが挙げられます。

所有者不明土地法とは?

<5位・所有者不明土地法コメント>

「昔からの土地で誰のものか分からない土地などを調査して使えるようにする。公園や公共のものとして使えるようにする。(30代・女性)」

「……所有者不明土地法はそのなの通り、所有者が不明な土地を国または自治体が管理することができる法律だと認識している。この政策は放置された家屋や土地を国や自治体の権限で対応していくのに有効だと思う。(30代・女性)」

「ニュースで全国的に空き家や所有者不明のマンションがふえて、処分に困っていると聞きました。古くなった家は崩壊、倒壊の恐れや動物が増えそうなので、国で対策を強化して欲しいです。(50代・女性)」

「所有者不明土地法 所有者の分からない土地は国によって公共施設にする事ができる。(20代・女性)」

「認められた管理人による管理が可能になるなど、所有者不明土地の利用に向けた制度ができてきている。高齢化・おひとりさま問題が進む中、重要なことだと思う。(30代・女性)」

所有者が不明な土地の円滑利用や適正管理、所有者探索の合理化などについて規定した法律です。
所有者が見つからない場合は自治体による管理の代執行もできるようになったため、大幅な改善が期待されます。

相続土地国庫帰属法とは?

<6位・相続土地国庫帰属法コメント>

「相続土地国庫帰属法は、相続した不要な土地を国に引き取ってもらうことができる制度。(40代・女性)」

「土地を相続せずに国に貰ってもらえる(30代・女性)」

「相続土地国庫帰属法:相続する家族などがいない人の所有する土地は、国庫に帰属するという法律(50代・女性)」

「誰が住んでいるのかわからない放置された空き家のある土地が国に戻されるのはいいこと(40代・女性)」

「土地を相続した場合の選択肢が ・相続放棄 ・相続後に売却 の2種類だったのが、国に土地を返却するの選択肢が追加される。(20代・女性)」

相続したけど使い道がなく、手放したいけど誰も引き取ってくれないまま放置されている土地を、一定の負担金を納付して国に引き渡せる制度です。

負担金がある事と、一定の要件があるため、あまり利用は進んでいませんが、持て余している土地は国庫に納めて、有効活用してほしいと思います。

2.【クイズ】日本の所有者不明土地(2016年時点)はどのくらい?

2016年時点の所有者不明土地はどの位?
1位:北海道の面積(約834万ha)以上 69/250名(27.6%)
2位:九州地方の面積(約367万ha)以上 53/250名(21.2%) ※これが正解
3位:四国地方の面積(約188万ha)以上 45/250名(18.0%)
4位:関東地方の面積(約324万ha)以上 32/250名(12.8%)
5位:東北地方の面積(約668万ha)以上 20/250名(8.0%)
6位:近畿地方の面積(約273万ha)以上 13/250名(5.2%)
7位:中国地方の面積(約319万ha)以上 10/250名(4.0%)
8位:中部地方の面積(約725万ha)以上 8/250名(3.2%)
※n=250(最も近いと思うものを単一回答)
2016年時点の所有者不明土地はどの位?(n=250・最も近いと思うものを単一回答)

正解は「九州地方を上回る」約410万ha

2016年(平成28年)時点で、日本の所有者不明土地はどのくらいあるか?クイズを出題しました。

正解は九州地方を上回る約410万haもの土地が、所有者不明となっているのです。正答率は21.2%、5人に1人が把握していたことになります。

<正解:2位・九州地方コメント>

「すみません、調べました。(30代・女性)」

「全く知らないので、勘。(30代・女性)」

「九州と同じくらいの大きさと聞いたことがあるからです(20代・男性)」

「相続登記が行われないまま所有者不明の土地が、九州の面積に匹敵するという記事を読んだ記憶があります。……(60代・女性)」

「過去にニュースで拝見したことがあります。(30代・男性)」

ニュース等で既に知っていたり、出題に際して調べたり……偶然勘が当たった方もいたようです。
九州地方よりも広い土地が、所有者不明のまま持て余されていることに危機感を覚える声が多く上がっていました。

皆さんの意識はどのくらい?

正解以外の回答を選んだ方は、どういう理由で選んだのでしょうか。そこには所有者不明土地に対する意識が表れているため、コメントを見てみたいと思います。

<1位・北海道コメント>

「今問題になっているくらいなので相当大きいと予想したので一番広いものを選びました(40代・男性)」

「本土の1/3が所有者不明ということなのか、ちょっと想像がつかない。(50代・女性)」

「思ったよりも大きいだろうと思い、最大であろう北海道を選択した。(50代・男性)」

「かなり件数が多いと聞いたので北海道より広いイメージです(40代・女性)」

「この手の問題を出してくるということはよほど多いのかなと思えたから。(50代・男性)」

<3位・四国地方コメント>

「近い数字がないものを選びました。(40代・女性)」

「所有者不明という事があり得ないと思いましたので、最も小さい物を選びました。(40代・男性)」

「土地の名義変更などに手続きやお金がかかる事から放棄した人達がたくさんいるとニュースや記事などで見てだいたい四国くらいかと予想したので(30代・女性)」

「最低でも四国くらいの土地が不明なの?(30代・男性)」

「わかりません。これぐらいであって欲しいという希望です。国は土地管理をしっかりして欲しいです。人が亡くなった時、しっかり対応すれば良いことです。(50代・男性)」

<4位・関東地方コメント>

「関東くらいはあると思う(30代・男性)」

「全体の10%をイメージして選択しました。(40代・男性)」

「想像がつきませんが、北海道や東北地方ほどは広くないと思いました。(30代・男性)」

「問題になっているということは、かなりの面積なのかなと思いました。でも、400以上ではないだろうとも思いました。(50代・女性)」

「個々の面積が狭くても、集めると多いと思ったから(30代・女性)」

<5位・東北地方コメント>

「勘です。(30代・男性)」

「あてずっぽうですが、広そうな印象があるので(30代・女性)」

「これまで相続登記が義務ではなかったので、所有者不明の土地がどんどん増えていって問題が深刻化したことを考えると東北地方の面積くらいはあるのではないかと思いました。(40代・男性)」

「見当がつかないので勘で選びました。(50代・男性)」

「少子高齢化で所有者不明土地は増えていると思ったため(20代・女性)」

北海道は「とにかく広い≒問題を重視している」四国は「そこまで広くない≒問題を軽視している」という傾向が見られました。

関東地方や東北地方にいたってはほとんど当てずっぽうで、所有者不明土地の問題に対する認識は、漠然としたイメージに留まっているようです。

3.【クイズ】今後、所有者不明土地(2040年時点)はどこまで増える?

2040年に所有者不明土地はどのくらいになる?
1位:約750万ha(日本国土の約19.8%) 68/250名(27.2%) ※これが正解
2位:約500万ha(日本国土の約13.2%) 46/250名(18.4%)
3位:約1,000万ha(日本国土の約26.4%) 44/250名(17.6%)
4位:約1,250万ha(日本国土の約33.0%) 33/250名(13.2%)
5位:約250万ha(日本国土の約6.6%) 27/250名(10.8%)
6位:約1,500万ha(日本国土の約39.6%) 20/250名(8.0%)
7位:約1,750万ha(日本国土の約46.2%) 8/250名(3.2%)
8位:約2,000万ha(日本国土の約52.9%) 4/250名(1.6%)
※n=250(最も近いと思うものを単一回答)
2040年に所有者不明土地はどのくらいになる?(n=250・最も近いと思うものを単一回答)

正解は「北海道本島にせまる」約720万ha

このまま有効な対策をとらずに放置した場合、日本の所有者不明土地はどこまで増えていくのかクイズを出題したところ、4人に1人以上が正解していました。

2040年時点で日本の所有者不明土地は約720万ha、これは北海道本島の約780万haに匹敵すると試算されています。

実に日本の約1/5が所有者不明土地として持て余されるのは、由々しき事態と言えるでしょう。

<正解:1位・約750万haコメント>

「すみません、調べました。(30代・女性)」

「核家族になり、家を建てるので、その分、その近くまで空き家が増える可能性があるので、2割ぐらいはあるのかな。(40代・男性)」

「今後さらに所有者不明土地は増加するように感じられます。せっかくの土地なのに、非常に残念な状態です。行政がなんとか解決策を実施してこのような土地を減らしてほしいです。(60代・女性)」

「以前ネットで調べた時に知りました(40代・男性)」

「新聞で読んだ(40代・男性)」

所有者不明土地問題についてはネット上の情報や報道も出ており、世の懸念を杞憂に変える施策が求められます。

皆さんの予想はどのくらい?

正解以外の回答を予想された方は、どのように考えているのか、気になるところです。
それぞれのコメントを見ていきましょう。

<2位・約500万haコメント>

「後期高齢者の人口構成比率から推測すれば、この程度ではないかと思うから。(50代・男性)」

「20パーセント以上は流石にないと考えました。(30代・男性)」

「わかりません。所有者不明なら国の土地にして活用して欲しいです。(50代・男性)」

「後期高齢者の人口構成比率から推測すれば、この程度ではないかと思うから。(50代・男性)」

「最小値は流石に違うかなと思いました。(40代・女性)」

<3位・約1,000万haコメント>

「多少は増えるけど、今回の改正で登記変更をする人も増えると思うので(50代・女性)」

「どんどん人口が減るので行方不明な土地所有者が増え、知らない人が使ってるみたいな事が起きる気がします(40代・男性)」

「ラジオで聴いて、思った以上に多かった記憶はありますが、数字までは覚えていません。(50代・女性)」

「2016年時点が約400万haだと予想したから2040年なら2倍以上に増えていると思うから(30代・男性)」

「高齢者社会も進んでいるのでこれくらいは増えそうな気がする(30代・女性)」

<4位・約1,250万haコメント>

「3割くらいは不明な土地になると思う(40代・女性)」

「国土全体の1/3くらいになるのでしょうか(50代・女性)」

「30%程度になるのかなと考えたから(40代・女性)」

「1/3くらいかなと思いました。(40代・男性)」

「三分の一ぐらいになるのかなと思ったから。(30代・女性)」

<5位・約250万haコメント>

「それぐらいかなとおもう(50代・女性)」

「このくらいだろうと思ったから(50代・女性)」

「空家を放置しておくといけない理由をわかっていないからそのまま増えていきそう(30代・女性)」

「高齢化が進んでいる(30代・男性)」

「今よりも増えると思うから。(40代・女性)」

皆さん、選択肢の中から500万~1,000万haを中心に見当をつけている印象です。
所有者不明土地の深刻化を食い止めるべく、行政の対策が期待されます。

4.まとめ

今回は日本の社会問題に興味関心のある方250名を対象にしたアンケート調査の結果を発表・考察してまいりました。皆さんはどのような感想を持たれたでしょうか。

ドリームプランニングでは、これからも国防問題に関する様々な視点からアンケート調査を実施・発表してまいりますので、皆様のご参考にしてください。

■ニッチな不動産のお悩み解決サイト「URUHOME(ウルホーム)」について

URUHOME(ウルホーム) https://uruhome.net は一般的に売却が難しいニッチな不動産(いわゆる負動産)に関するお悩み解決コラムを発信するサイトです。またニッチな不動産の無万料査定や売却相談も行っております。

■株式会社ドリームプランニングについて

株式会社ドリームプランニングは「横浜から世界一を目指す」「不動産のあらゆる問題を解消し、人々の幸せと喜びを追求する」社是にもとづき、負動産再生を通じて日本の社会課題に取り組んでいる不動産ベンチャーのパイオニアです。

■会社概要

社名   :株式会社ドリームプランニング
所在地  : 〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町252 グランベル横浜ビル10F
電話番号 :045-641-5480
代表者  : 代表取締役 髙橋樹人(たかはし たつひと)
設立   : 2005年7月
URL   : https://dream-plan.com/