「底地を売却したいけど、借地人に承諾なしで分筆できるの?」
「土地を借地で借りてるけど、地主が勝手に分筆して再建築出来なくなった」
「底地の境界トラブルにはどんなものがある?」
そんな方に、底地・借地の境界トラブルについて、当サイト「URUHOME」を運営する底地専門の買取業者「ドリームプランニング」の社長が解説します。
著者情報

株式会社ドリームプランニング 代表取締役 高橋 樹人
著者が経営する「株式会社ドリームプランニング」は、2002年の創業より日本全国の借地などの特殊な不動産を専門的に買い取ってまいりました。
どんな底地・借地でも買取りさせて頂きますので、お困りの不動産がございましたら、こちらからお気軽にご相談くださいませ。
- 底地は借地人の承諾なしで分筆できる
- 借地人の承諾なしで土地を分筆するとトラブルに
- 底地・借地のよくある境界トラブル
- 底地・借地の境界トラブル解決方法
- 底地・借地の境界トラブルにならないために
- 底地の境界トラブルでお悩みならURUHOME
1.底地は借地人の承諾なしで分筆できる
1-1.底地の分筆は借地人の許可を必要としません
所有権の土地と同じように借地権にも境界があり、境界によって効力の及ぶ範囲が決まります。
境界を確定する際は、実務上は借地人の承諾が無くても、地主の境界確認書をもって土地を分ける分筆や、2筆以上の土地を合筆することが可能となっています。
ここで重要なことは、実務上は土地を分筆、合筆する際に借地権を有する借地権者の同意は不要となっていることです。
1-2.分筆する前に借地人の許可を得たほうが無難です
原因として地主と借地人で認識が違うことが挙げられますが、この場合は地主から借地権者に対してしっかりと説明を行い、理解を得ることが大切です。
地主、借地権者で話し合い重要だと分かっていても、曖昧なまま過ごしてしまうことが多く、トラブルに見舞われてから慌てて話し合うことが多々あります。
借地人の許可を得ずとも土地が分筆することは可能ですが、トラブルにしないようにするためには事前に地主と借地人で境界の認識をすり合わせることをお勧めいたします。
地主さん、借地人さんとの関係があまりよくない場合は、底地・借地に詳しいウルホームまでお気軽にご相談ください。無料買取査定も承っております。
2.借地人の承諾なしで底地を分筆するとトラブルに
2-1.借地人の承諾なしで分筆した場合、紛争になる事も
借地権者に確認を取らないで地主の判断だけで所有地の境界を決めてしまったことで、トラブルが起きているケースが良くあります。
境界が確定されていない土地で、間口が2m確保されていたのに、地主が分筆したことにより、間口2mを確保できなくなり、再建築不可になってしまうことがあります。
また、底地・借地という関係は戦前よりあるので、間口を2m確保しなければならないという接道義務が生まれる前から関係が続いていたという事もよくあります。
このような場合は、そもそも間口を2m確保しなければならないという意識が地主さんにもなく、借地人さんと話し合いもせずに分筆してしまったために、後々トラブルになることが多くあります。
場合によっては地主と借地権者だけでなく借地権者同士の争いにまで発展して大きなトラブルに発展するため、しっかりと話し合い境界を決めておくことが良いでしょう。
2-2.分筆により、土地の利用価値が著しく低くなった場合
地主さんが借地人さんの許可を得ずに土地を分筆し、借地が再建築不可になるなどして土地の価値が著しく低くなってしまった場合、訴訟を起こされてしまうこともあります。
そうならない為に地主さんが測量を行った際にきちんと測量図を借地人さんに見せて、境界について合意することが重要です。
また、借地人さんに知識がなかった場合でも、借地人さんより譲渡を受けた相続人や、購入した第三者より過去に境界確定した内容について異議を申し立てられることもあります。
底地の境界確定には様々なトラブルがあるので注意が必要です。
3.底地・借地のよくある境界トラブル
分筆によるトラブルについてここまで述べてきましたが、他にもさまざまなトラブルがあるのでここでご紹介します。
実際こんなトラブルがあって困っているという方は、現況のままお買取りさせていただきますので、当サイトURUHOMEを運営するドリームプランニングまでお気軽にご相談くださいませ。

3-1.現況と実際の境界が一致しない
【よくある度】:★★★★☆
【売却難易度】:★☆☆☆☆
底地の範囲と借地の対象地を確認したときに、現況と実際の境界が一致しないという事は良くあります。
言葉で説明するのは難しいのですが、借地として貸していたと思われる範囲と、実際の境界が全然違っていたということが良くあります。
例えば、借地の範囲はブロック塀に囲まれた範囲だと思っていたけれども、測量をしてみたらブロック塀の奥までが境界だったり、ブロック塀の手前が境界だったという事があります。
少し難しい話になりますが、境界には所有権界(私たちが所有権の境だと認識しているもの)と別に筆界があり、筆界は原始筆界などとも呼ばれ、明治初期の地租改正事業で人為的に定められたもので、公図に記載されている元の筆界を指します。
この元の境界(筆界)通りに借地権を設定していれば良いのですが、そもそもの元の境界というものがあいまいであったために、借地として貸していた部分と一致しないことが良くあるのです。
こうした問題は、底地を売却する際に発覚することが多く、境界が分からない、借地の範囲もわからないという事で売却が難しくなるケースがあります。
3-2.他人の土地を占有していた
【よくある度】:★★☆☆☆
【売却難易度】:★★★★☆
現況と実際の境界が一致しないという事にも共通しているのですが、そのために借地として借りている範囲に他人の底地が含まれていたという事もよくあります。
上記の例で、借地の範囲はブロック塀に囲まれた範囲だったけど、ブロック塀の手前が境界だったという場合、ブロックの奥は第三者の底地だったという事は良くあります。
また、その第三者とは土地賃貸借契約は締結されておらず、お互い知らず知らずのうちに第三者の敷地の上に建物を建ててしまっていたということもよくあります。
このような場合、本来であればきちんと境界確定を行い、その第三者と借地の範囲を確認したうえで賃貸借契約をきちんと締結して、地代を支払うという事が必要になります。
また、本来は賃貸借契約をきちんと締結しなおすべきですが、借地人さんによっては時効取得を主張してくる可能性もあります。
3-3.底地上にそもそも建物がない
【よくある度】:★☆☆☆☆
【売却難易度】:★★★★★
こちらもごくまれにお見掛けしますが、借地として貸していると思っていたけれども、境界確定をしてみたら所有している底地と借地上にある建物の位置がそもそも違ったという事もあります。
つまり、境界確定をしてみたら借地として貸していたと思っていた底地の上でなく、まったく違った土地の上に建物が建っていたという事です。
この場合、登記が間違っていたとも考えられますが、そもそも借地として貸していた認識していたこと自体が間違えであり、本来は第三者の地主さんの底地上に建物が建っていたとも考えられます。
こういったケースの場合、当サイトURUHOMEを運営するドリームプランニングのような底地専門で扱ってきた会社でなければ、底地も借地も購入するのが困難になります。
3-4.借地人と地主の認識している借地の範囲が違う
【よくある度】:★★★★☆
【売却難易度】:★★☆☆☆
また、よくあるのは地主さんと借地人さんが認識している借地の範囲が違うというものです。
そもそも土地賃貸借契約書には、借地の範囲を明示するような測量図が添付されていることはほとんどなく、地主さんと借地人さんの合意形成によって借地の範囲が定められていることがほとんどです。
昔は大地主さんが居て、口頭で借地の範囲を決めていて、「ここは使わないから代わりにこっちを借地として使わせてもらいます」など、割とあいまいな合意形成のもとに借地の範囲が決められていました。
本来であれば一回一回借地の範囲を測量図にて明示し、契約書を締結すべきなのですが、昔はおおらかな時代だったので、そこまできちんと借地の範囲を明示することも少なかったのです。
それが地主さんも借地人さんもお互いに相続が発生し、親から聞いた借地の範囲がお互いに違っていたことなども原因となり、借地として認識している範囲が全然違ったという事が良くあるのです。
これが、「道路に接道している部分などは借地として貸していなかった」と地主さんは認識しており、「道路に接道している部分は借地として借りている」と借地人さんが認識していると、大きなトラブルに発展してしまうこともあります。
借地のトラブルは何かあってからでは手遅れになってしまう事も多いため、境界確定などについても分かった時点で直ぐに専門家に相談する事をお勧めいたします。
底地、借地を得意とする弊社には様々なご相談を頂く事がございますので、お困りごとなどがあればURUHOMEにご相談くださいませ。

4.底地・借地の境界トラブルにならないために
ここまで良くある境界トラブルについて解説してまいりましたが、境界トラブルにならないようにするためには、いくつかの方法があります。
ここでは、底地・借地の境界トラブル回避の対策を解説いたします。
4-1.境界確定を行う
境界トラブルを防止するために、まず行うこと土地家屋調査士に依頼して境界確定を行う事です。
境界確定というと一般的には、自分と他人の土地を境界を確認するだけの作業に思えますが、ここでいう境界確定には、既にご説明している原始筆界にも関係しますが、公図上の境界と第三者の土地との境である所有権界を一致させる作業も含まれます。
どうしてもややこしい話になってしまうのですが、境界トラブルには、実際に地主さんが所有していると認識しているところと、公法上で所有している範囲が異なることが要因になることが多くあります。
例えば、自分が所有していると思っていた底地を公図上の境界と照らし合わせて確認を行ったとき、自分が所有している底地に他人の土地も含まれていたなどという事も良くあります。
ですので、しっかりと有資格者である土地家屋調査士に依頼して、公図上の境と所有権の境が一致しているか確認し、境界確定をしておいた方が良いと言えます。
4-2.借地の範囲を確認しておく
地主さんは境界確定を行ったあと、借地の範囲も確認しておく必要があります。
公図上の境界と所有権の範囲が確定されても、地主さんの主張する借地の範囲と、借地人さんの主張する借地の範囲が異なることは良くあります。
相続が発生している場合は双方の主張が食い違う事が多くなるため、過去の図面や賃貸借契約書の契約面積、新たに行った境界確定などを元にお互いの認識を一致させておく必要があります。
また、お互いの認識を一致させたら、測量図なども綴じて土地賃貸借契約書を再度締結するのも良いでしょう。
4-3.場合によっては合分筆を行う
地主さんが保有している土地の範囲と、借地の範囲が異なっていると、どこからどこまでが借地なのか分からなくなることが良くあります。
そんな時は、本来保有している土地から借地として貸している部分を分筆したり、またがっている借地範囲を合筆したりして、借地の範囲を公図上でも明らかにしておくとよいでしょう。
ただ、合分筆にはそれなりにお金がかかってしまうため、(大体10万円程度、境界確定と合わせると50万円以上になることも)境界確定のみ行い、土地家屋調査士立ち合いの元、境界杭の設置を行い、借地の範囲について合意した旨の書面を交わしておくというのも一つの方法です。
5.底地・借地の境界トラブル解決方法
いくら境界トラブルにならないように気を付けていても、境界トラブルに既になってしまっている場合どうすればよいのでしょう?
ここでは、既に起こってしまっている境界トラブルの解決方法について解説いたします。
5-1.境界確定を行い、底地や借地の売買をする
底地や借地の範囲の認識が違っていた場合、借地の範囲を確定させて、底地を借地人さんに買ってもらうという方法があります。
例えば、自分の所有している土地を、借地人が知らずに占有していた場合(借地と所有権が入り組んでいる地域で良く起こります)借地人が占有している土地の部分だけ分筆して借地人さんに購入してもらうという方法があります。
ただ、こういった場合は借地人の底地購入費用より境界確定費用の方が高くなってしまうこともありますし、借地人の資金力の問題もあるので、占有が発覚した時点で、占有されている土地を購入する意思があるか確認する必要があります。
5-2.借地の範囲を確認し、土地賃貸借契約書を作成
地主さんと借地人で借地の範囲を確認した際に、実際に借地の範囲に関してお互いに合意し、新たに土地賃貸借契約書を交わすというのも一つの方法です。
境界確定をするとそれなりのお金がかかってしまうので、せめて土地家屋調査士や測量士に測量図を作図してもらい、借地の範囲を明示したうえで新たな土地賃貸借契約書を交わすと後々のトラブル回避にもなります。
古い土地賃貸借契約書につき延長合意書だけしか交わされていない場合や、そもそも延長合意書も交わされていない場合は、新たな土地賃貸借契約書に下記の項目も入れることをお勧めいたします。
- 貸主と借主の氏名、住所、連絡先などの基本情報
- 土地の概要(所在地・面積・地目・地番)
- 契約期間(開始日・終了日)
- 更新に関する事項(更新料の具体的な金額、更新後の賃料)
- 賃料と支払い方法(月額賃料・支払い方法・支払い口座・支払い期限)
- 契約の目的(自己居住用・倉庫用など)
- 禁止事項(転貸・建物用途変更・増改築の禁止など)
- 契約違反による罰則(損害金・違約金・契約解除など)
- 契約満了時の取り決め(原状回復義務・原状回復しない場合の違約金)
- 契約書の作成年月日・記名・押印
- 敷金・保証金・連帯保証人に関する条項
5-3.借地の範囲を確認し、地代の増減額を行う
また、借地の範囲を確認し、過去の契約書より借地の面積が増えていたり、境界トラブルとは関係なくても建物が増改築されていた場合、地代の増額をすることもあります。
一方、借地契約の範囲が実際の契約書より狭かった場合や、本来他人の土地が含まれていたのにも関わらず、賃料をもらっていた場合はその分の減額をする必要もあります。
現状の借地の範囲に合わせて賃料を適正に設定することが、底地の境界トラブルを解消するには必須です。
5-4.第三者に底地や借地を売却する
こうした底地・借地の境界トラブルは実際になってみると解決がものすごく大変なことが分かると思います。
そもそも境界確定が出来ないことや、借地人との境界の認識がどうしても一致しないことも良くあります。
そんな時は、いっそのこと底地の買取業者に売却してしまうのも一つの方法です。
底地買取業者の中には当サイトURUHOMEを運営するドリームプランニングのように、創業から一貫して底地の境界トラブルを抱えた土地を買取してきた実績豊富な会社もあります。
こうした底地専門会社に売却してしまい、面倒な底地や借地の境界トラブルから解放されることも検討してみると良いと思います。
地主様個人の力で底地の境界トラブルを解決するのは非常に難しいため、選択肢として専門業者への売却も入れておくとよいでしょう。
6.底地の境界トラブルでお悩みならURUHOME
以上、底地の境界トラブルについて解説してまいりました。
境界トラブルを抱えた底地を売るのは難しく、2002年の創業より現在まで底地買取に特化してきた当サイトURUHOMEを運営するドリームプランニングのような会社でないと買取ができないケースもよくあります。
ドリームプランニングは、創業より様々な境界トラブルを抱えた底地の買取を行ってきたノウハウがあるので、どんな底地でもお買取りさせていただきます。
境界トラブルを抱えた底地はもちろん、「再建築不可の底地」「都市計画区域外の底地」「傾斜地にある底地」「底地の共有持分」など、難易度の高い底地を多数買取してまいりました。

もし売却にお困りの底地がありましたら、”底地買取専門|URUHOME”でお馴染み「ドリームプランニング」にお任せください。
ドリームプランニングは2002年の創業より、底地専門の買取業者として、どんな底地も買取させて頂いてまいりました。
底地の境界トラブルは勿論、「底地相場について知りたい」「底地を買取してほしいなど」お困りごとがございましたら、お気軽に声をおかけくださいませ。
従業員一同、皆様のご連絡をお待ちしております。
