あれもこれも捨てられず、積もり積もってゴミ屋敷……自身がそうでなくても、相続などによってそんな不動産を抱えてしまった方もいるのではないでしょうか。
「しばらく離れていた実家を相続したら、ゴミ屋敷になっていた」
こうなったら早くゴミ屋敷を手放したい。でも、どうすればいいんだろう。
今回はそんなお悩みを解決するため、ゴミ屋敷の買取業者社長が片づけ方法や高く売却する方法を解説します。
監修者情報
株式会社ドリームプランニング 代表取締役 高橋 樹人
著者が経営する「株式会社ドリームプランニング」は、ゴミ屋敷などの特殊な不動産を2005年の創業より買い取ってまいりました。
大変ありがたい事に日本全国から不動産のご相談を頂いており、5000万円位までの物件であれば最短2日でお買取りさせていただくことも可能です。
ご売却にお困りの不動産がございましたら、こちらからお気軽にご相談くださいませ。
1.ゴミ屋敷を売却する3つの方法
ゴミ屋敷を売却するには、以下3つの方法が考えられます。
- ゴミ屋敷を片づけてから売却する
- ゴミ屋敷を片づけないまま売却する
- ゴミ屋敷を解体し、更地にしてから売却する
これからそれぞれの方法について、詳しく解説していきましょう。
1-1.ゴミ屋敷を片づけてから売却する
ゴミ屋敷を片づけ、建物をキレイな状態にしてから売却する。
これが最もスタンダードな方法と言えるでしょう。
しかし、いざゴミを片づけようと思っても、実際にやってみるとこれがなかなか大変です。
ゴミの片づけが結構な重労働であるのはもちろん、一度に大量のゴミを出すとご近所迷惑になったり、自治体によっては回収してくれなかったりすることもあります。
清掃工場(焼却処分場。自治体によって名称が異なる)へ持ち込む場合でも、あまりにもゴミが多いと受け付けてくれない可能性もあるため、事前の確認が必要です。
そういう時は
(1)何度もゴミ屋敷に通って、地道に処理する、あるいは
(2)ゴミ屋敷の片づけ専門業者に依頼する
というようになるでしょう。
ゴミ屋敷の片づけ専門業者に依頼する費用、またその他にもかかってくる費用については後ほど紹介したいと思います。
参照:お金がない人のゴミ屋敷片付け方法5個!費用を安くする方法|「トラストコープ」
1-2.ゴミを処分せずにそのまま売却する
ゴミ屋敷を片づけるのは面倒くさいですよね。
その気持ち、とてもよく分かります。
だから「ゴミ屋敷をそのまま売却してくれないかな……」そう思った方は少なくないことでしょう。
しかし、そんな不動産を皆さんなら買うでしょうか。
嫌じゃありませんか?
だって買ってすぐには使えなくて、ゴミの片づけや清掃に消臭まで自分でしなくちゃならないのです。
その費用を織りこみ済みで多少安くなっていたとしても、購入後に待ち構えている重労働や業者手配など多大な手間を考えると、聞いただけで気が重くなってしまいます。
だからゴミ屋敷を片づけないまま売却するというのは、あまり現実的ではありません
ただし個人売買ではなく不動産会社によってはそういう物件でも買取りしてくれるので、どうしてもゴミ屋敷の片づけに着手したくない!という方は検討の価値アリと言えるでしょう。
1-3.建物を解体し、更地にして売却する
建物は一度ゴミ屋敷になってしまうと、すっかりゴミを片づけても何となく匂いが気になってしまうものです。
また、ネズミや害虫が湧いていることも多く、衛生的にもそのまま使うのは気が引けてしまうでしょう。
そういう場合は、いっそ思い切って建物を解体してしまうのも一つの手です。
ゴミ屋敷は事故物件ではないのですが、買い手の受け取り方によって心理的瑕疵物件に分類されてしまうこともあり、キレイにしてもそのまま売るのは難しいかも知れません。
更地になってしまえば、かつてここがゴミ屋敷だった事実について気にする人は少数でしょう。
解体は片づける場合に比べて費用は大きくなりがちですが、売却の有利性を考えるなら「解体>片づけ>そのまま」の順でおすすめです。
ただ、わざわざ解体するのも面倒という場合、ゴミ屋敷の買取を得意としている当サイトウルホームを運営している「ドリームプランニング」にこちらからご相談くださいませ。
2.ゴミ屋敷の売却にかかる費用
ゴミ屋敷を丸ごと売却できる(買取りしてもらえる)場合は別として、ゴミ屋敷を売却できる状態に持っていくためには費用がかかります。
まずは何に費用が掛かるのか、一覧にまとめてみましょう。
- ゴミの処分にかかる費用
・ゴミ屋敷の片づけ専門業者に依頼する費用
・粗大ごみの処分手数料
・リサイクル家電の処分手数料
・その他、厄介なゴミたち - ゴミの処分後にかかる費用
・清掃業者(ハウスクリーニング)にかかる費用
・消臭作業にかかる費用
・虫駆除にかかる費用
・ネズミ駆除にかかる費用 - ゴミ屋敷の建物解体にかかる費用
2-1.ゴミの処分にかかる費用は?
ゴミ屋敷を少しでも高く売却するためには、何はなくともゴミ屋敷状態の解消、つまりゴミを処分しなければ始まりません。
ゴミと一口に言っても、一般ゴミに粗大ごみ、リサイクル家電など処理方法がさまざまです。
一般ごみについては、ゴミ屋敷の片づけ専門業者に依頼する前提で見ていきましょう。
2-1-1.ゴミ屋敷の片づけ専門業者に依頼する費用は?
ゴミ屋敷の片づけを業者に依頼する時は、ゴミ屋敷の片づけを得意とする専門業者、一般廃棄物処理業の許可を受けている業者にゴミの片づけを依頼しましょう。
一般廃棄物処理業とは民間事業者(飲食店やコンビニ等)のゴミ収集を請け負っている業者で、近年はゴミ屋敷の片づけなども行う会社が増えてきました。
ゴミ屋敷の片づけ費用は業者やゴミの量や種類によってさまざまですが、例として一部屋の床一面がゴミで埋まっている程度なら3~5万円、一軒家まるごと片づける場合は20万円以上になります。
【ゴミ屋敷の片づけ費用例:間取りで見る場合】
1K・1R 作業人数:2名/作業時間:1~2時間/費用35,000円~
1DK 作業人数:2名/作業時間:2~3時間/費用55,000円~
1LDK 作業人数:3名/作業時間:2~4時間/費用80,000円~
2DK 作業人数:3名/作業時間:3~5時間/費用100,000円~
2LDK 作業人数:4名/作業時間:2~6時間/費用140,000円~
3DK 作業人数:4名/作業時間:2~7時間/費用160,000円~
3LDK 作業人数:4名/作業時間:5~8時間/費用180,000円~
4DK 作業人数:5名/作業時間:5~9時間/費用200,000円~
4LDK 作業人数:5名/作業時間:8~10時間/費用220,000円~
【ゴミ屋敷の片づけ費用例:トラック積載で見る場合】
軽トラック(段ボール25箱程度。1R~1DK程度)3~4万円
2トントラック(段ボール100箱程度。~2LDK程度)5~8万円
4トントラック(段ボール200箱程度。~4LDK程度)20~30万円
※業者によって4トントラック1台でなく、2トントラック2台で来ることもあります。
これらの料金はあくまでも目安であり、部屋の状態や特別な状況(ペットの多頭飼育崩壊やトイレ故障による汚物の散乱など)によって割増料金を加算されることもあるため、事前の確認が不可欠です。
またゴミ屋敷の片づけに限りませんが、複数(少なくとも2~3社、できれば5社程度)の相見積もりをとっておくと、適正価格や業者との相性などが見えてくるでしょう。
2-1-2.粗大ごみの処分手数料は?
粗大ごみの処分手数料は自治体によってさまざまですが、自治体によって条件を満たす世帯では粗大ごみの処分が一部減免されることもあります。
例えば横浜市では、以下の9項目に該当する方は1世帯あたり年度間で4個まで粗大ごみの処分手数料が全額免除となるようです。
【横浜市の粗大ごみの処分手数料・減免対象】
- 生活保護世帯
- 特定中国残留邦人世帯
- 身体障害1級または2級の認定を受けている方が属する世帯
- 精神障害1級の認定を受けている方が属する世帯
- 知的障害A1またはA2の認定を受けている方が属する世帯
- 重度障害(身体障害3級かつ知的障害B1)の認定を受けている方が属する世帯
- 福祉医療証の交付を受けているひとり親世帯
- 介護保険要介護4または5の認定を受けている高齢者(65歳以上)が属する世帯
- 粗大ごみを自己搬入することが困難な70歳以上のひとり暮らしの高齢者で福祉保健センター長が認めた方
今回売却したいゴミ屋敷がある自治体にも、このような制度があるか&適用できるか確認して、少しでも粗大ごみの処分コストを抑えていきたいですね。
ちなみに横浜市では粗大ごみとして処分する前にリユース(再利用)の検討を推奨しており、余裕があれば不用品の譲り合いサービスなども活用しましょう。
2-1-3.リサイクル家電の処分手数料は?
一口に粗大ごみと言っても、その中には家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)で定められたリサイクル家電など、特別な処分を必要とするものがあります。
【リサイクル家電の対象4品目】
- 空調機(エアコン)
- テレビ(ブラウン管・液晶・プラズマ)
- 冷蔵庫、冷凍庫
- 洗濯機、衣類乾燥機
※いずれも家庭用機器のみ
これらは購入した店舗に回収を依頼するのが基本ですが、既に廃業しているなどの場合については、近くの家電販売店か自治体に問い合わせましょう。
リサイクル家電の処分に際しては、法律で決められたリサイクル料金が発生します。
また引き取りを依頼する場合は、別途で収集・運搬料金も発生するのでご留意ください。
【リサイクル家電にかかるリサイクル料金】
空調機(エアコン) 972円~
テレビ(ブラウン管・15型以下) 1,296円~
テレビ(ブラウン管・16型以上) 2,376円~
テレビ(液晶&プラズマ・15型以下) 1,836円~
テレビ(液晶&プラズマ・16型以上) 2,916円~
冷蔵庫&冷凍庫(170リットル以下) 3,672円~
冷蔵庫&冷凍庫(171リットル以上) 4,644円~
洗濯機&衣類乾燥機 2,484円~
※料金はいずれも税込み。引き取り時は別途収集・運搬料金(業者によって異なる)が必要です。
リサイクル家電を回収してもらう時は持ち込み・引き取りを問わず「家電リサイクル券」に必要事項を記入し、必ず控え(排出者控)を受け取りましょう。
保管義務はありませんが、正しくリサイクルが行われた証明になります。
この時にリサイクル券の控えをくれない業者は違法営業です。
正しくリサイクルされず、不法投棄や環境汚染の一因となってしまうでしょう。
また「回収無料」を謳っておいて、後から高額請求するなど消費者トラブルのリスクもあります。
ですから、きちんと一般廃棄物処理業の許可をとった業者に回収を依頼して下さい。
2-1-4.その他、厄介なゴミたち
これまで紹介してきた以外にも、処分方法が特殊なゴミがあります。
以下に横浜市の一例を紹介します。
- パソコン ー 製造メーカーによる自主回収・リサイクルが基本(無料、ただし2003年10月以前のものは有料)
自作パソコンやよくわからない海外メーカーなど、回収義務者が存在しない&不明の場合は「一般社団法人パソコン3R推進協会」が引き取ってくれます(有料) - 小さなもの ー (30cm×15cm以内)であれば、横浜市の小型家電回収BOXへ投入可能です。
- 電池類(リチウムイオン電池、モバイルバッテリー、ボタン電池等) ― 電池類については各所に回収BOX(リサイクルボックス)が設置されているため、そちらへ投入して下さい。
- バッテリー ー (自動車、バイク等)
- ガスボンベ
- 灯油、ガソリン
- 薬品、農薬
- タイヤ
- ピアノ ー これらは基本的に購入先か販売店、メーカーに回収を依頼して下さい。
対応してもらえない、窓口がわからない場合は管轄している資源循環局事務所に相談しましょう。 - バイク ー バイクの処分は車体の回収だけでなく、廃車手続きが必要です。
原付(排気量125cc以下)は自治体、軽二輪自動車(排気量126~250cc以下)と小型二輪自動車(排気量251cc~)は陸運局が管轄となります。 - 消火器 ー 販売店に回収してもらうのが基本。ただしスプレー缶タイプのものは中身を出し切って他のスプレー缶と同様に出すことができます。
詳しくは(株)消火器リサイクル推進センターへお問い合わせください。 - 石綿(アスベスト)を含むもの
- 工事で出たゴミ(交換した畳、ブロック、フェンス等)
リフォームなどした時に交換した古いドアノブやフェンスなど、基本的には施工業者が引き取ってくれるのですが、ゴミ屋敷の中にはこうしたものが残されていないとも限りません。
以上は横浜市の例です。
ゴミ屋敷のある自治体によって方法や問い合わせ先などが異なる場合もあるため、処分の前に確認しておきましょう。
2-2.ゴミの処分後にかかる費用
さて、こうして何とかゴミは片づきました。
この時点で達成感にひたりたいところですが、これではまだ(元)ゴミ屋敷の売却は難しいでしょう。
なぜなら……
(1)汚れがこびりついている
(2)匂いがこびりついている
(3)害虫やネズミ等が潜んでいる
かも知れないからです。
なのでこれから、ゴミを処分した後に不動産の快適性を高める段取りを紹介していきましょう。
2-2-1.清掃業者(ハウスクリーニング)にかかる費用
ゴミ屋敷となっていた建物は、ゴミをすっかり片づけた後も壁や床などに汚れがこびりついてしまうことが少なくありません。
もちろん自分で掃除してもいいし安上りなのですが、どうしても素人が頑張っても仕上がりに限界はあります。
そこでプロの清掃業者にハウスクリーニングを依頼する場合、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。
【ハウスクリーニングの料金相場・間取り目安】
1R・1K:14,000~25,000円
1DK・2K:18,000~36,000円
1LDK・2DK:20,000~40,000円
2LDK・3DK:28,000~55,000円
3LDK・4DK:33,000~72,000円
4LDK・5DK以上:43,000円~
【ハウスクリーニングの料金相場・スポット目安】
エアコン 8,000~10,000円
エアコン(掃除機能付き) 13,000~19,000円/台
換気扇(レンジフード) 10,000~15,000円/箇所
換気扇(プロペラ型) 7,000~12,000円/箇所
キッチン 10,000~16,000円/箇所
バスルーム 11,000~16,000円/室
洗面所 6,000~9,000円/箇所
トイレ 7,000~10,000円/室
※業者によって組み合わせ割引があるところも。
ただしリフォームする箇所については、これらの料金はかかりません。
またそこまで汚れがしつこくない部分で、出来る部分は、自分で掃除してコストを抑えたいところです。
他にも、家の中だけでなく庭など外回りの掃除も欠かせません(庭までゴミがあふれ返っていたり、雑草がボウボウなんてことは珍しくないでしょう)。
庭の手入れ・片づけ 15,000~30,000円/日
また外周作業については人件費のほか、クレーンや高所作業車、ユンボ(ショベルカー)などを使うと追加料金が発生することもあります。
ハウスクリーニングについて不動産会社に相談すると、つながりのある清掃業者を紹介してくれるかも知れません。
ただしここで「せっかく紹介してくれたから」と相見積もりもとらずに決めてしまうと、高値で依頼する可能性もあるでしょう。
ここは冷静に相見積もりをとって、よりコスパの高い業者を選びたいところです。
2-2-2.消臭作業にかかる費用
さて、ゴミ屋敷だった建物がキレイになったら、今度は匂いを改善せねばなりません。
建物の消臭については素人が対処するのは難しいため、こちらも専門業者に依頼しましょう。
匂いの基準については6段階臭気強度表示法というものが定められており、0から5の11段階で臭気強度が設定されているそうです。
臭気強度0 匂いを感じない(無臭)
臭気強度0.5
臭気強度1 何か匂いがすると感じる(検知閾値)
臭気強度1.5
臭気強度2 匂いの種類が判別できる(認知閾値)
臭気強度2.5
臭気強度3 意識しなくても匂いを感じる(不快感の基準)
臭気強度3.5
臭気強度4 匂いを強く感じる
臭気強度4.5
臭気強度5 匂いを強烈に感じる
※一般的に、強度3以上で苦情が出るレベルと言われます。
悪臭にも様々な酒類があり、一般的な清掃業者で対応できる事例としては以下のような匂いがあります。
- 生活臭(食べ物、タバコなど)
- カビ臭、生ゴミ臭
- 介護臭(加齢臭、汚物臭)
- ペット臭(動物臭)
- 火災、ぼや後の焦げた臭い
ゴミ屋敷の臭いについては、これら一般の臭いでは対処しきれず、特殊清掃が必要になるケースが多いようです。
気になる特殊清掃・消臭作業の費用相場はこちらになります。
【消臭作業の費用相場・広さと臭気基準】
中臭気(臭気強度2~3)
15~30平米:10,000~25,000円
~60平米:20,000~50,000円
~120平米:30,000~75,000円
100平米超:100,000円~
強臭気(臭気強度3.5~)
15~30平米:25,000~60,000円
~60平米:50,000~90,000円
~120平米:75,000~150,000円
100平米超:120,000円~
【特殊清掃費用・作業基準】
床上清掃:30,000円~
浴室清掃:30,000円~
消臭剤、除菌剤散布:10,000円~
畳の撤去:3,000円~/枚
オゾン脱臭:30,000円~/日
作業員人件費:20,000円~/人
実際に発生する費用についてはゴミ屋敷の現場状況によって異なるため、まずは専門業者に見積もりをとってもらいましょう。
もちろんこの時も、相見積もりを忘れないようにしたいものです。
2-2-3.害虫駆除にかかる費用
ゴミを片づけ、掃除と消臭が終わったら、今度は害虫駆除に乗り出しましょう。
今まであふれ返っていたゴミを棲み処としていた害虫たちも、ここまでくれば一網打尽に出来るでしょう。
気になる害虫駆除の費用ですが、害虫の種類によって価格設定をしている業者が多いようです。
【害虫駆除費用の相場一覧】
キクイムシ駆除 28,000~30,000円/10平米
クモ駆除 6,000~15,000円/10平米
クロアリ駆除 5,000~15,000円/坪
ケムシ・チャドクガ駆除 5,000~13,000円/樹木一本
ゴキブリ駆除 10,000~55,000円/間取りによる
コバエ・ハエ駆除 8,000~15,000円/屋内一ヶ所
シロアリ駆除 50,000~100,000円/50平米
ダニ駆除 12,000~85,000円/間取りによる
トコジラミ駆除 50,000~85,000円/30平米
ノミ駆除 21,000~85,000円/間取りによる
ムカデ・ヤスデ駆除 12,000~30,000円/10平米
ハチ駆除 10,000~50,000円/巣
この他にも、ゴミ屋敷によくいる害虫として油虫(アブラムシ)、蚊(カ)、天牛(カミキリムシ)、蚰蜒(ゲジゲジ)、穀象虫(コクゾウムシ)、死番虫(シバンムシ)、紙魚(シミ)、茶立虫(チャタテムシ)、蛞蝓(ナメクジ)、姫丸鰹節虫(ヒメマルカツオブシムシ)、火傷虫(ヤケドムシ)などがいます。
こちらも現場の状況によって駆除費用が異なるので、相見積もりをとってから依頼しましょう。
2-2-4.ネズミ・害獣駆除にかかる費用
ゴミ屋敷から害虫を一掃するなら、この際まとめてネズミや害獣も駆除してしまいたいですよね。
野良犬・野良猫なら素人でも何とか追い払えそうですが、ネズミ駆除はどうでしょうか。
野良犬・野良猫を含めこれらの害獣は病原菌を媒介するため、注意が必要です。
ネズミ駆除業者を調べたところ、駆除費用は一戸建てなら30,000円(部分)~200,000円(全体)といったところ。
中には家の広さ(駆除範囲)によって20~30万円以上かかった事例もあるようですが、多くのケースでは部分駆除の50,000円以内に収まっています。
ただし一般的なケースとは異なり、ゴミ屋敷ともなればネズミの生息・活動範囲は建物全体に及んでしまっていると考えた方がいいでしょう。
なので売却に際しては多少の出費は覚悟しても、完全駆除を目指したいところです。
2-3.ゴミ屋敷の建物解体にかかる費用
ここまではゴミ屋敷をキレイにした上で売却するための方法を紹介してきました。
それではゴミ屋敷を解体し、更地にしてから売却するための費用も見ていきましょう。
ゴミ屋敷の解体費用は、ゴミを片づけてから解体するパターンと、ゴミを片づけないまま解体するパターンで大きく変わります。
2-3-1.ゴミを片づけた状態で解体するパターン
ここまで紹介してきた通り、あらかじめゴミを片づけておいた状態でゴミ屋敷を解体する場合、かかる費用は基本的に通常の解体と同じです。
解体費用は解体する建物の構造と広さで決まることが多く、木造なら2~5万円/坪・鉄骨造なら3~7万円/坪・RC造やSRC造で4~8万円/坪が目安になります。
他にも立地条件(解体に重機を入れられるか等)によって料金が加算されることもあるでしょう。
解体にかかる期間は30坪程度の木造家屋で約7~10日、重機が使えず人力作業になると約14~21日間かかることがあります。
ただし天候(台風や梅雨、大雪など)や地中埋設物の発見、近隣トラブルの発生など諸要因によってジワジワと遅延してしまうので、スケジュールは1~2ヶ月の余裕をみておきたいところです。
2-3-2.ゴミを片づけないまま解体するパターン
どうせゴミ屋敷を解体するなら、ゴミも一緒に処分してほしい。
そう思う方も少なくないのではないでしょうか。
解体業者によっては、ゴミを片づけないままの解体も引き受けてくれます。
ゴミ屋敷を一気に更地にしてくれたら、ゴミの片づけ業者を手配する労力が劇的に削減できます。
ただし建物の解体に加えてゴミの処分費用も加算されますから、ゴミを片づけておく場合に比べて割高となることも少なくありません。
便利さには往々の対価が必要と心得ておきましょう。
加算される費用はゴミの量や種類、分別や衛生状態などによって異なります。
あまりに大量・不衛生な状態だと業者によっては断られてしまうこともあります。
また、相場と比べてあまりに安すぎるorほぼ無条件で何でも引き受けてくれる業者は、何かしら問題を抱えていることが多いです。
肝心の解体作業が杜撰だったり回収したゴミを不法投棄したり、近隣トラブルを引き起こす事例もありました。
コストを抑えるためには、ゴミは少しでも片づけておいた方がいいでしょう。
不動産会社に売却を依頼すれば、ゴミを片付ける必要もありません。面倒な手間を省いて売却したいと言う方は、こちらからお気軽にご連絡ください。
3.ゴミ屋敷をより高く売却するコツは?
さて、ここまでゴミ屋敷を売却するための段取りを紹介してきました。
せっかくですから、ゴミ屋敷を少しでも高く売却するためのコツを解説していきましょう。
3-1.ゴミ屋敷をリフォームして売却する場合
いくらキレイになったとは言え、かつてゴミ屋敷だった建物をそのまま使うのは抵抗感があるでしょう。
だから気になる箇所についてリフォームしたいところですが、その費用を売却価格に上乗せできるかを視野に入れる必要があります。
3-1-1.リフォームは建物全体の調和を考える
建物の築年数にもよりますが、リフォームしている/していないでギャップが生じてしまうと、買い手としては興醒めなものです。
「あ、ここだけ新しく直してある。何かあったんだな」
「古い部分とギャップが気になってしまう。実際に住んだら不快になるかも知れない」
そういう抵抗感をなくすために、ゴミ屋敷のリフォームは建物全体の調和を考えたものにする必要があります。
3-1-2.ピンポイントでリフォームする場合
とは言うものの、建物全体をリフォームしたらコストが莫大なものとなってしまうでしょう。だから必要最小限の部分をピンポイントでリフォームするのが対応としては現実的です。
参考として、各部分のリフォーム費用相場をこちらに紹介しましょう。
【各部分のリフォーム費用相場】
壁紙の貼り替え……40,000~150,000円
床板の張り替え……50,000~250,000円
天井の張り替え……20,000~350,000円
キッチンのリフォーム……600,000~2,000,000円
トイレのリフォーム……150,000~300,000円
洗面所のリフォーム……100,000~250,000円
お風呂のリフォーム……600,000~1,200,000円
※相場は商品代・工賃・諸経費込み。
ただし商品グレード等によりこれ以上・以下になることもあります。
最小限のリフォームで最大限の効果を引き出せるよう、リフォームをする際には十分検討されるのがおすすめです。
3-1-3.あえてリフォームしないで売却する場合
リフォーム費用の回収が見込めないなら、あえてリフォームしないでその分安く売却するのも一つの手です。
買い手の立場で考えると、既にいくらか費用をかけて=購入価格に上乗せされて無難にリフォームされている不動産より、割安で購入できた不動産を自分たち好みにリフォームできる不動産の方が夢を見ていることもあります。
「古い建物ですけど、割安でお譲りしますので、浮いたお金で自由にリフォームされてはどうでしょうか」
性格にもよりますが、自分たちでリフォームする楽しみを選ぶ方は少なくありません。
一方もし「リフォームまでしておいてよ」とご要望される方なら、費用の上乗せを受け入れてくれるでしょうから、そこからリフォームに着手してもいいでしょう。
3-2.ゴミ屋敷を解体し、更地で売却する場合
ゴミ屋敷を解体し、更地となった不動産は用途の自由度が高いため、最も売りやすい状態と言えます。
法律や条例が許す範囲で、住居を建てたり店舗を開設したり駐車場や畑にしたりなど、様々なニーズの買い手を集められるでしょう。
売りやすい状態の不動産をより高値で売却するには、近隣の地価公示価格を確認して、地価が上昇傾向となっているタイミングを見計らうのがおすすめです。
地価公示とは国が全国の26,000ポイントを地価標準を毎年調査・公表しているもので、1月1日時点の地価を前年と比較することで上昇・下降の傾向が分かります。
土地を高く売るためには、土壌汚染調査や隣地との境界確定、近隣との関係を良好に保っておく(又は改善する)なども効果的でしょう。
3-3.仲介よりも買取専門業者がおすすめな理由
ここまで読んできて、ゴミ屋敷の売却には大変な手間がかかることが分かったと思います。
以上を踏まえて、ゴミ屋敷の売却には不動産会社の仲介を依頼するより、不動産会社に買取りしてもらった方がおすすめです。
なぜゴミ屋敷の売却には仲介よりも買取りなのか?その理由を以下に解説します。
3-3-1.仲介手数料が無料になることも
不動産の売却を仲介してもらう場合、不動産会社に対して仲介手数料を支払うのが基本です。
仲介手数料は不動産の取引金額によって変わります。
200万円以下なら取引金額×5%、200万円超~400万円以下なら4%+2万円、400万円超なら3%+6万円。
土地だけであれば消費税はかかりませんが、建物に対しては10%の消費税が加算されます。
※参考:全日本不動産協会 埼玉県本部
これが買取りであれば仲介手数料はかかりませんから、大きな節約ですね。
しかし不動産会社によっては自社で買取りをせず、買取りをしてくれる他社へ仲介する業者もあり、そういう場合は仲介手数料がかかってしまいます。
ゴミ屋敷の買取りを検討する時は、相談する不動産会社が自社で買取りをしているのかどうかをよく確かめましょう。
3-3-2.契約不適合責任が免除される場合がある
ゴミ屋敷として永年放置されていた物件の中には、知らぬ間に家屋の躯体が傷んでいたり、土壌が汚染されていたりすることも少なくありません。
そんな時、ゴミ屋敷を個人間で売買すると、売却後の不具合について契約不適合責任を問われるリスクがあるのです。
しかし不動産会社に買取りしてもらう場合は、そうしたリスクも織り込んだ上で取引するので、契約不適合責任を免除してもらえる場合があります。
ただし、契約不適合責任が免除されるかどうかは不動産会社ごとの対応となるため、事前に相談・確認しておきましょう。
3-3-3.手を加えないままで売れる可能性もある
不動産会社が物件を買い取る時は、たいていの場合で全面リフォームや解体・建て替えを前提としています。
だから素人判断であれこれ手を加えてしまうより、そのまま買取りしてくれる事例も少なくありません。
買取り価格自体は安く見積もられてしまいますが、自力でリフォーム又は解体・建て替えしたところで、費用の回収が出来ない事も大いにあり得ます。
URUHOMEを運営するドリームプランニングであれば、現況のままお買取りできますので、ゴミ屋敷でお困りでしたらお気軽にこちらからご相談ください。
4.ゴミ屋敷を放置するデメリットは?
持て余しているゴミ屋敷を、一刻も早く手放したい。でも、正直なところ今は忙しくてそれどころじゃないと思われている方も、決して少なくないはずです。
だからゴミ屋敷の売却はまた今度考えよう……もちろん状況によっては、そう考えるのも仕方ありません。
ただ、ゴミ屋敷はどれだけ放置しても状況が改善することはあり得ず、いつか必ず着手・解決しなければならないことは忘れないで下さい。
ここでは、ゴミ屋敷を放置しておくデメリットを解説していきましょう。
4-1.衛生的・健康的なデメリット
ゴミ屋敷を放置しておく上で、まず考えられるのが衛生的なデメリット。ごみはカビや悪臭、害虫害獣の発生源となるため健康的被害が懸念されます。
ゴミの種類や放置期間によっては、ゴミを片づけた後まで影響が残ってしまうかも知れません。
またゴミが直接の原因でなくても、ゴミ屋敷を何とかしなくてはならないと心配し続けるストレスから、鬱病など精神疾患のリスクも高まるでしょう。
4-2.人間関係のデメリット
ゴミ屋敷は住んでいる・所有している当事者だけでなく、近隣住民にとっても迷惑な存在です。
早く片づけて、何とかして!ご近所さんと顔を合わせるたびに責められてしまう方も少なくないのではないでしょうか。
不動産の賃貸借でも、物件の近くにゴミ屋敷があることによって心理的瑕疵物件と見なされてしまうことがあり、経済面でもデメリットを与えてしまいます。
4-3.社会的なデメリット
自治体によってゴミ屋敷への行政指導やゴミの強制撤去(行政代執行)が行える、いわゆるゴミ屋敷条例が制定されており、適用されるとゴミ屋敷の所有者として氏名が公表されることもあります。
また行政代執行に伴う費用は自治体から請求されることもあり、2021年に行われた愛知県蒲郡市の事例では約400万円という莫大な費用が請求されました。
ここまで深刻化してしまう前に、少しでも早くゴミ屋敷を解消したいですね。
4-4.経済的なデメリット
先ほどの行政代執行もそうですが、経済的なデメリットはそれだけではありません。
2015年5月に施行された空き家対策特別法(空き家等対策の推進に関する特別措置法)では、周囲に悪影響を及ぼす空き家を「特定空家」に指定。市区町村から勧告を受けた場合、翌年の固定資産税額が6倍になってしまいます(減免措置が解除)。
更に2023年6月、空き家対策特別法が改正。
特定空家の前段階となる「管理不全空家」についても市区町村による指導・勧告が可能になりました。
今後、この管理不全空家についても勧告によって固定資産税が6倍となり、罰則対象が広くなります。
先ほど紹介したように、行政代執行によるゴミ撤去や解体費用は一般的な相場を上回っており(懲罰的な意味合いもあるのでしょうか)、自分でやった方がお得なのは言うまでもありません。
また2023年からは、行政当局によって緊急性が高いと判断された場合、事前手続き(指導や勧告など)をとばしていきなり行政代執行が行えるようになります。
だからある日突然、あなたの元へ高額請求が来る可能性もあるでしょう。
これからの社会において、ゴミ屋敷を放置するのはハイリスク&ノーリターン。その処分は喫緊の課題と心得るべきです。
参照:ゴミ屋敷に対応する条例の内容は?自治体の対策とゴミ屋敷の解決方法を解説 (katazuke-s.com)
5.ゴミ屋敷の買取りならURUHOME
以上、ゴミ屋敷の売却について具体的な方法や費用、放置することのデメリットなどを紹介してきました。
ゴミ屋敷の売却は、専門性の高い不動産会社と二人三脚で行うのが一番です。
不動産会社の中には、とにかく売りやすさを第一に考えて、解体ありきで話を進めてくる業者も少なくありません。
しかしそれは自分たちが楽をしたいからであって、解体した方がいいかどうかについては物件によってケースバイケース。
建物を残したまま売却した方が、あなたの手取り金額が多いパターンも決して少なくないのです。
ニッチな不動産買取りでお馴染み、当サイトURUHOMEを運営するドリームプランニングでは、こうしたゴミ屋敷のお悩み相談も多く承って参りました。
危うく言われるままに解体するところだったという方や、既に解体してしまって後悔されている方についても、よりよい売却方法についてご提案させていただきます。
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