市街化調整区域の売買で許可が必要な時について

「市街化調整区域の不動産を持っている」
「調整区域の売却をするときに許可が必要と言われた」
「土地を売るのに許可が必要ってどういう事?」
あまりピンと来ていない方もいらっしゃると思います。

しかし、市街化調整区域で不動産を売却するとき「都市計画法の許可」か「農地法の許可」が必要になることがあります

今回、それぞれどのような時に許可が必要か、市街化調整区域などの不動産売買を専門とする不動産業者の社長が詳しく解説いたします。

著者情報

市街化調整区域の売買に許可は必要?with image|URUHOME

株式会社ドリームプランニング 代表取締役 高橋 樹人

法政大学工学部建築学科卒、中堅不動産仲介業者を経て、株式会社ドリームプランニングに入社。底地、再建築不可、市街化調整区域内の土地など、特殊な土地の売買を多く手掛ける。2020年8月より代表取締役に就任

著者が経営する「株式会社ドリームプランニング」は、東京・神奈川の市街化調整区域などの特殊な不動産を専門的に取り扱うため、多数の不動産トラブルの相談を受けておりました。

当サイトURUHOMEは、私達の積み上げてきたノウハウを不動産のお悩みを抱えていらっしゃる方々の問題解決に少しでもお役に立てればと思い、「ニッチな不動産のお悩み解決サイト」として立ち上げたものです。

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  1. 市街化調整区域での不動産売却は許可が必要なことがある
  2. 市街化調整区域の売買で許可が必要か確認するには?
  3. 市街化調整区域で不動産を売却したいときは

1.市街化調整区域での不動産売却は許可が必要?

市街化調整区域で不動産を売却するとき、「都市計画法の許可」か「農地法の許可」が必要になることがあると冒頭でご説明いたしました。
”なることがある”と言っているのは、もちろん必要がない事も多々あるからです。

まず最初に、どんな時に許可が必要になるか、ご説明してまいります。

1-1.売却するのに『都市計画法の許可』が必要な時

市街化調整区域の不動産を売却するのに、都市計画法の許可が必要なのは、ある特定の人の為に建築を許可された建物を他の人に売る時です。

例えば、市街化調整区域内に居住する親族の農家などの本家から分かれて、分家として世帯を新たに必要とする住宅を「分家住宅」といいますが、こうした分家住宅は建築する際に、ある特定の人に対して建築許可を認めております。

分家住宅の建築は、「本家が市街化調整区域に土地を保有しているのに、別途、市街化区域に土地を求めさせることが適当ではない」「分家の世帯構成員の生活権を保障する必要がある」という観点の元、特例的に認められています。

あくまで、本家が調整区域にあれば、分家も同じ調整区域にあっても仕方なく、周辺環境と調和のとれた範囲内であれば、市街化を促進するものではないと考えられているのです。

ここで重要なのは、農家の本家や分家のみに対して建築と使用を許可しているという事です。

こうした特定の人のみが利用できるための許可(「属人的許可」などと言います)については、都市計画法の許可を得ずに、他の人に売却することも賃貸することも出来ません。

属人的許可の例は以下表の通りです。

 属人的許可がされる例呼称許可されたときの状況
農林漁業従事者のための住宅農家住宅など市街化調整区域内で農業を営む方の
居住のための建築物
世帯構成員の住宅分家住宅など市街化調整区域の指定以前から
親族が住む本家から分かれて、
分家として居住するための建築物
収容移転により建築された住宅代替建築物土地収用法により市街化調整区域内の建物を
移転しなければならなくなったために
代わりとして建てた建築物
属人的許可の例

万が一、やむを得ない事情により建築物の使用者を変更するには(「使用者制限の解除」などと言います)開発審査会で許可を得ることで使用者の変更が出来ることがあります。

農家住宅など
分家住宅など
代替建築物

1-1-1.属人性とは?

属人性とは、市街化調整区域内で建物の用途や、利用する人が限定された状態で許可された建築物を言います。

属人性のある建築物は、ある特定の人が特定の用途に利用するために許可されたものであり、許可を受けた人以外が利用すると都市計画法違反になります。

ですので例えば、農家用住宅などとして許可を受けた場合、居住用として暮らす別の方にそのお家を売却して、購入した方が自宅として利用すると都市計画法違反になるという事です。

万が一これを知らずに第三者に売却し、その第三者が建物を利用してしまった場合、都市計画法42条、43条1項の規定に違反する恐れがあり、50万円以下の罰金刑に処せられる可能性があります。

属人性とは利用する人が限定された状態で許可された建築物

1-1-2.使用者制限の解除とは?

属人的許可により建てられた建物を売却する時に、購入者が適法に利用できるようすることを「使用者制限の解除」と言います。
使用者制限を解除するための要件は自治体によって異なりますが、許可を得た農業従事者や分家の方などが、ある一定期間以上適法に利用していたなどの要件をクリアしなければなりません。

使用者制限の解除は要件が非常に厳しい自治体もあるため、市町村の調整区域課などで要件を確認してみましょう。

使用者制限の解除

1-1-3.農家住宅とは?

農家住宅と市街化調整区域内で農業を営む方の住居を言います。

農家住宅を建てるための用件は自治体によって異なりますが、一般的には下記の様な要件が必要になる事があります。

  • 自ら農家を営んでいる(名義貸しは認められません)
  • 一定以上の耕作面積がある
  • 農産物の販売価格が一定以上ある
  • 臨時的なものでない
  • 農地と農家住宅と同じ地域内
  • 農家住宅は1世帯につき1戸

1-2.売却するのに『農地法の許可』が必要な時

市街化調整区域内の不動産が売却しにくいのは、市街化調整区域には農地が多く、「農地は農地のまま一般の方に売却できないこと」が市街化調整区域の不動産を売却するのが難しい理由です。

そもそも市街化調整区域は、都市計画法で市街化を抑制すべき地域として指定されており、「農地をなるべく残してほしい」という趣旨であるため、農地を転用すること自体が難しいのです。

1-2-1.農地を売買、転用するのに「農地法の許可」が必要

そして農地法では、農地の転用をする際に3条の許可か、5条許可が必要となります。

3条許可は、農地を農地のまま売却する際の許可の事で、農業従事者にしか売却できません。
5条許可は、農地を転用するための売買で、農地転用が出来れば農業従事者以外も取得可能です。

農地法の許可適用される場面許可権者
第三条の許可(権利移転)農地または採草放牧地について
所有権などを移転
農業委員会
第四条の許可(農地転用)農地を農地以外の土地にする場合都道府県知事
第五条の許可(権利移転+転用)農地または採草放牧地を転用し
所有権などを移転
都道府県知事
市街化調整区域内の農地売却の許可
第三条の許可(権利移転)
第三条の許可(権利移転)
第四条の許可(農地転用)
第四条の許可(農地転用)
第五条の許可(権利移転+転用)
第五条の許可(権利移転+転用)

1-2-2.農地を転用するには「農地区分」が重要

市街化調整区域内の農地を売買する場合、運よく農家の方が見つかり、その方に売却できることは多くはありません。
そのため、農家以外の方に売却する5条許可が必要になります。

しかし、農地転用は農地の区分によって難しいことが多く、基本的には、周辺が市街化している第三種農地以外の転用は難しい事が多いと考えた方が良いのです。

農地の区分とは、農地の位置、自然条件、都市環境等により農地を5種類に分類したものです。

下記の5種類に区分されるのですが、農地区分は市町村の農業委員会で確認できますので、転用を考えている場合は農業委員会に問い合わせてみましょう。

農地区分区域の内容農地転用の許可
農用地区域内農地農業を推進するための「農業振興地域」のうち
農用地の利用確保として定められた区域
農地転用 原則不許可
甲種農地10ヘクタール以上の特に良好な営農条件を
備えている農地。農業公共投資から8年以内の農地
農地転用 原則不許可
第1種農地10ヘクタール以上の規模の一団の農地や
土地改良事業などの対象となった農地、
生産性の高い良好な営農条件の農地
農地転用 原則不許可
公共性の高い事業の用に
供する場合等は許可
第2種農地駅から500m以内にあり、市街地化が見込まれる農地、生産性の低い農地 第3種農地に立地困難な場合等に農地転用許可
第3種農地駅から300m以内にある等、市街地の区域又は市街地化の傾向が著しい区域にある農地 許可
農地区分と転用

2.市街化調整区域の売買で許可が必要か確認するには?

市街化調整区域の売買で、許可が必要か確認する時は「属人的許可によって建てられているか」「地目が農地かどうか」を下記のような手順で調べる必要があります。

順序必要なもの取得場所確認事項
土地登記簿謄本最寄りの法務局地目が田、畑でないか
評価証明最寄りの市町村税務課等地目が田、畑でないか
都市計画法の開発許可、
建築許可を証する書類
最寄りの市町村調整区域課等建築の際、属人的許可に
よって建てられていないか
農業委員会農地区分の確認
許可必要か確認する手順

それぞれどのような事を調べるか見ていきましょう!

2-1.登記簿謄本で地目を確認

まず、法務局などで謄本や評価証明を調べ、現地の利用状況を鑑みたうえで、明らかに宅地の場合などは売買の際は、農地法の許可は不要で土地売買が可能です。

地目が宅地であれば、資材置き場などとして利用しても全く問題はありません。

更に、地目が宅地で、市街地調整区域に指定される前から地目が宅地だった場合、旧・既存住宅といい、住宅などを建築できる可能性があります。

しかし、市街地調整区域に指定されたのちに、前述したように属人的な許可により建物が建てられている場合、許可を得なければその建物を別の方が利用することは出来ません。

全部事項証明書

2-2.評価証明で地目を確認

市街地調整区域では、前述した旧既存宅地という要件に当てはまれば、建物も建築しやすいため資産価値が高くなります。

しかし、登記簿謄本を見ても地目が変更されていなかった場合、市役所や区役所などで評価証明を取得する事で、市街地調整区域に指定される前から宅地として課税されていたかどうか調べる事も可能です。

固定資産評価証明書

2-3.都市計画法の建築・開発許可を証する書類

登記簿謄本を見ても、評価証明を見ても宅地ではなかったけれども、対象とする市街地調整区域の土地上に建物が建っている場合、市役所の建築課や調整区域課といったところで、農家住宅など属人性による許可により建物が建てられていないか確認する必要があります。

農家住宅や分家住宅でなければ、各自治体が定める開発許可基準に合致する事で建物を建て替え出来る事があります。

対して、農家住宅や分家住宅だった場合、開発審査会の許可を得なければ、他の方に売却しても購入した方は建物を利用する事は出来ません。

都市計画法の建築・開発許可を証する書類

2-4.農業委員会で農地区分を調べる

登記簿上の地目が田や畑などの農地で、現況も農地の場合は、農地法の許可を得ないで売却が出来ないため、農業委員会で農地区分を調べたうえで、農地転用が出来るかどうか調べます。

農地区分が第三種の場合は、農地転用が比較的簡単な為、駐車場や資材置き場などとして利用する事が出来ます。

一方、甲種農地や、農用地区域内農地の場合、原則として農地転用が出来ないため他の用途に変更したり、建物を再建築する事はできません。

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3.市街化調整区域で不動産を売却したいときは

市街化調整区域での土地売買は、上記のように属人的許可など、知らずに売買すると都市計画法違反になってしまうこともあり得ます。

都市計画法に違反した場合、購入者が自らの責任において是正しなければなりません。
場合によっては、建築物の除去などの命令を受け、罰則が適用される場合があります。

知らずに売買した場合、結局は購入者は利用できない土地、建物を入手することになるため、後々訴訟などになってしまうことも考えられます。

不動産業者の中には、こういった事を知らずに売買してしまう会社も少なくありません。
ですので、市街化調整区域内の不動産を売却する際は、市街化調整区域専門の不動産会社に売却を依頼しましょう。

3-1.市街化調整区域の買取ならURUHOME

ニッチな不動産でお馴染み「URUHOME」を運営する株式会社ドリームプランニングは、2005年の創業より一貫して、市街化調整区域などの「売却の難しい不動産」に特化して買取をさせていただいてまいりました。

おかげさまで、日本全国で市街化調整区域の不動産の買取などの活動で、大手新聞や業界紙などでもご紹介いただき、ご好評いただいております。

調整区域の不動産売買はご説明してまいりましたように、許可なく売買してしまうと知らずに都市計画法違反になってしまうこともありますが、不動産業者の中にはこれを知らない会社さんも多数存在します。

「本当に売却してよいのか」「高く売りたい」「トラブルが無いように売りたい」など、お客様のニーズに合ったご相談や買取査定を承りますので、お気軽にご連絡ください。

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3-2.市街化調整区域が得意な不動産業者を探したいならウチカツ

”不動産SNS”でお馴染み「ウチカツ(UCIKATU)」は、市街化調整区域、農地、山林など、売却が特に難しい不動産などを得意とする不動産業者に、匿名かつ無料で相談できる不動産サイトです。

ウチカツには、匿名で相談する機能もあるので、売却の前にとりあえず一度相談したいという方にとっては非常におススメです。

また、ウチカツでは一般的な不動産一括査定サイトのような査定機能もあります。

こちらは、他の一括査定サイトとは違い、市街化調整区域を専門とする不動産業者に、買取価格の査定も、一般の方に売却した場合の査定も出来るので良ければご利用なさってみてください。

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