再建築不可物件をリフォームする《法律・注意点・方法》を解説
再建築不可の物件をリフォームして貸したい。再建築不可の物件をリフォームして住みたい。リフォームの仕方をご説明します。
著者情報

高橋 樹人
著者が経営する「株式会社ドリームプランニング」は、日本全国の再建築不可物件や底地・借地などの特殊な不動産を専門的に扱う為、多数の相談を頂いてまいりました。
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1.再建築不可物件をリフォーム出来る?
1-1.増築をする
建築確認申請が伴う為、再建築不可の物件は10㎡以上の増築は出来ません。
再建築不可物件の場合、建築確認申請が不要な範囲内での増改築、リフォームしか出来ません。つまり再建築不可物件で、建築確認申請が必要になるリフォームは出来ません。
1-2.軽微な変更を行う
10㎡以下の増改築の場合、建築確認が不要なため出来る事があります。
防火地域、準防火地域に指定されている場合は10㎡以内でも建築確認申請が必要なため、増築は出来ません。
1-3.柱と梁を残してリノベーションをする

木造2階建て、延床面積500㎡以下の建築物(4号建築物)で、増改築を伴わない場合建築確認申請が不要なため、リフォーム可能です。
4号建築物とは
一般の戸建て住宅で木造2階建て、延床面積500㎡以下のもの。木造以外でも延べ床面積200㎡を越えない住宅であれば4号建築物になります。
大規模修繕とは
主要構造部を過半にわたり修繕する事です。1~3号建築物も大規模修繕に当たらなければ基本的に建築確認申請は不要です。
再建築不可物件については専門知識が必要なため、お困りのことがございましたらこちらからお気軽にご相談くださいませ。
2.再建築不可物件をリフォームする上での注意
2-1.白アリ対策
再建築不可の物件の場合、白アリが発生していることがありますので、注意が必要です。現時点では居なくても、時期によって発生する事があります。
駆除であれば床面積によりますが、一般的な延床100㎡位の建物で15万円位になります。
白蟻の駆除方法や、白蟻が出た家の売却については、こちらの記事も参考にしてみましょう。
2-2.雨漏りについて
窓枠や屋根等の間から雨漏りが発生している場合が多く、取得された場合は業者に確認してもらうのがベターです。
価格はピンキリで10万円程度で済むものから、100万円以上かかるものまであります。
2-3.傾きがある場合
建物の傾きに関しては、上記2つと違い気が付く事が多く、直す際にはジャッキアップする方法と、軽微な傾きであれば床を貼る際に地面に平行に合わせて貼るという方法もあります。
ジャッキアップは工法によりますが200万円位~、床を地面に平行に貼る程度であれば20~50万円位で出来る事が多いです。
リフォームローンは基本組めない
再建築不可の住宅ローンと同じで、リフォームローンを組むのはかなり大変です。スルガ銀行や三井住友トラストL&F、不動産担保ローンのような金利3%台後半~の金融機関で組むか、自己資金や担保不動産をお持ちの方は信用金庫系で借りれることもあります。
いくら再建築不可物件が割安でも、ローンを組む方は注意が必要です。
3.再建築不可物件をどのように直すか
3-1.投資用としてリフォームする場合
再建築不可物件の場合、大体利回り10%位と考えて、リフォーム内容と費用を計算します。
クロスの張替え、床の張替え、キッチン交換、風呂、トイレ、洗面の交換の場合、3DKの60㎡位で300万円~500万円位になります。
外装や構造部の腐食などが特に無く、上記のように表層のリフォーム程度で済んで、都内で利回りが10%位であれば買っても損はしない位です。
3-2.居住用としてリフォームをする場合
居住用としてリフォームをする場合、屋根を葺き替えたり、外壁を塗装したりする必要も出てきます。また、給排水管をやり直したり、床の構造用合板を張り替えたりする方も多いです。
居住用として住む場合、ほぼスケルトンのような状態からのリフォームになるので、1000万円位かかる事がほとんどです。
以上、再建築不可物件を取得した際、建築確認申請が必要なリフォームは出来ないので、法律的な問題をクリアした上で、用途や目的に合わせてリフォームするようにしましょう。